【パートナーインタビュー】理士法人ここぷら 様~企業型DCで人材と資産を守る。顧客に寄り添う伴走型の支援〜
お客様情報
地域 | 滋賀県 |
お客様名 | 税理士法人ここぷら 所長 大黒将範様 |

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「こころに響く『プラスα』で、お客さまに幸せを。」という理念を事務所名に乗せ、顧客の人生に深く寄り添う支援を提供しているのが税理士法人ここぷら様です。社員税理士で所長の大黒将範様は「企業型確定拠出年金(企業型DC)は現代の経営課題である人材確保や社会保険料の負担増に対応できる」と確信し、自社での導入を決定しました。その後、パートナーとなり顧問先様への普及に取り組んでいます。
今回は、税理士法人ここぷらの大黒様に、自社へ企業型DCを導入した背景や、パートナーとして顧問先様へ提案する際の工夫、効果についてお話を伺いました。
導入の背景
──企業型DCを導入する前に抱えていた課題について教えてください。
大黒様:顧問先企業の資産をいかに守り、形成していくかが喫緊の課題となっていました。こうした背景には、10年ほど前より、保険などを活用した節税策が税制改正で次々と制限されていることに起因します。また、税務や資金管理の観点でも有効な打ち手が少なくなっていたのですが、近年では、物価上昇や政策金利のプラス転換など、インフレ傾向も強まってきました。さらに年々、社会保険料の負担増も深刻化しています。こうした状況から、新たな施策の必要性を強く感じていたところ、知人から紹介してもらったのがアーリークロスさんでした。当初はDX導入支援に興味を持ち、福岡の本社まで足を運んだのですが、企業型DCの話を初めて聞き「これは活用しない手はない」と確信しました。
企業型DCは、社会保険料の負担が軽減できるほか、従業員にとっては自ら資産形成を行える仕組みであり、将来の安心に直結します。企業としても、福利厚生の充実という点で魅力が大きく、とくに中小企業においては「採用活動における差別化要素」として有効に機能すると考えました。
──なぜ、はじめに自社への導入を決断されたのですか。
大黒様:まずは自社で導入し、本当に良い制度であることを確信したかったからです。
私たちには「顧問先様に勧める前に、まず自社で試す」という方針があります。実際に使ってみないと、提案にも説得力が生まれませんし、「自分ごと」として語れません。私自身はもともと、デフレ環境に慣れていたため資産が目減りするという感覚は薄かったですが、物価上昇や社会保険料の増加といった現実を踏まえると、企業として従業員の資産を守る責任があると強く感じるようになりました。そうした時代背景のなかで、企業型DCはまさに求められている制度だと実感し、迷わず導入を決めました。

パートナー企業としての活動
──自社への導入を決めてまもなく、アーリークロスのパートナーとして顧問先様にも企業型DC導入を提案されるようになりました。提案時に意識されているポイントを教えてください。
大黒様:企業型DCには、節税効果やインフレ対策、福利厚生の充実など、数多くのメリットがあります。一方で、かえって「うますぎる話」に映ってしまい、反応が鈍くなる場面もあり、その点は注意しています。
現在は、経営者の課題に応じて提案の切り口を変えるようにしています。例えば「社会保険料を抑えたい」「従業員の定着率を高めたい」といった具体的なお悩みが出てきたタイミングで「実は、それを解決できる制度があるんです」と企業型DCについてお話しすると、積極的に耳を傾けていただけます。そのうえで興味を持たれた方には、リーフレットをお渡しし、具体的な仕組みをご確認いただくという流れでご提案しています。
──顧問先様に企業型DCをご提案されたあとの反応はいかがでしょうか。
大黒様:パートナーとして本格始動してからまだ半年ほどですが、一部の顧問先様からはすでに前向きな反応を複数いただいています。
特に中小企業にとって、従業員の退職金を全額企業で用意するのは大きなプレッシャーです。企業型DCは、従業員自身が資産を積み立てていく仕組みのため、企業側の財務的な負担を抑えつつ、将来に向けた備えを支援できます。その仕組みが、合理的かつ実践的だと評価されています。
導入後の感想
──自社で企業型DCを導入された後、従業員の皆様からはどのような反応がありましたか。
大黒様:最も大きな変化は、従業員の金融リテラシーが格段に高まったことです。導入を決めてからすぐにアーリークロスさんによる勉強会を2回開催していただいたのも、大きかったです。制度の基本を押さえたことで、税制や社会保険制度への関心も広がり、「自分ごと」として制度を捉える姿勢が定着しつつあります。インフレや金利、賃金といった経済の仕組みに対する理解が深まり、将来の資産形成に対して、従業員一人ひとりが主体的に考えるようになったと感じます。例えば、以前は、定額保険などを選ぶ傾向も見られましたが、企業型DCを通じて“資産を運用する”という発想が社内に浸透しました。「現金1億円が手元にあったとしても、年3%のインフレで毎年300万円ずつ価値が下がる」というような感覚を、社内だけでなく、顧客先様とも自然と共有できるような好循環が生まれています。
アーリークロスへの評価や期待
──アーリークロスに対して、どのような印象をお持ちですか。
大黒様:アーリークロスさん、特に代表の花城さんは非常に情熱的で、強いエネルギーを持った方という印象があります。その熱量で周囲を巻き込みながらも、誠実で率直に話をしてくださるんです。また、裏表が一切なく、真正面から向き合ってくださる姿勢にも好感が持てました。
特に印象に残っているのは、懇親会での会話です。花城さんが「人生の終わりから逆算して考えなければ、本当に意味のある提案はできない」とおっしゃっていて、自分と価値観が合うと感じました。私自身も「人生の終わりを迎えた時に、幸せだった」と思いたいですし、お客様にもそうなっていただけるように支援したいとつねづね考えていたからです。
表面的な付き合いではなく、泥臭いところまでしっかり関わってくれる姿勢にも安心感が持てます。スタッフの方も含め、単なるビジネスパートナーというより「人として信頼できる存在」としてお付き合いしています。
──今後、企業型DCを軸にどのような展開を構想されていますか。
大黒様:企業型DCは、中小企業における人材の定着・確保に有効な制度であり、今後の支援の軸に据えたいと考えています。
多くの顧問先様が直面している最大の経営課題は「人材が定着しないこと」です。
特に中小企業では、10年以上長期的に働いてくれるベテラン人材の存在が、事業の安定・成長に直結すると考えています。企業型DCは、従業員が長く勤めることで将来の資産が着実に積み上がっていく仕組みであり、「長く働くほど得をする」インセンティブをつくることが可能です。従業員にとっても大きな安心材料となるでしょう。
私たち税理士事務所が、企業型DCの提案とサポートを通じて、顧問先様の人材定着と企業価値向上を後押ししていく。そんな姿勢が信頼につながっていると感じています。
アーリークロスさんの支援体制も非常に手厚く、今後も連携しながら価値提供を続けていきたいです。